新装版 人間の檻―獄医立花登手控え〈4〉 (講談社文庫)



新装版 人間の檻―獄医立花登手控え〈4〉 (講談社文庫)
新装版 人間の檻―獄医立花登手控え〈4〉 (講談社文庫)

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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藤沢周平の描く女たちに惹かれているのだと気がつく

獄医立花登手控えの最終巻。ストーリーはある意味予想通りの結末を迎える。なぜこんなにも読後感がよいのか考えてみる。おそらくそれは若い頃感じた感情を登に重ねているからだと思える。変貌し魅力を増してくる女性たちに驚く気持ちは男性は誰しも昔感じた気持ちだ。

藤沢周平の描く女たちに惹かれているのだと気がつく。

本作のおちえとおむらの描き方の旨さ。まさに藤沢文学を象徴している気がする。
サスペンス的要素に加え、市井物としても楽しめる人気シリーズです

かって、中井貴一・宮崎美子コンビでNHKのドラマ化もされた著者の人気シリーズです。町医者を開業している伯父を頼って江戸に出てきて、牢医として働く青年医師立花登が、囚人たちから頼みごとを頼まれる内に、様々な事件に関わっていくのですが、それを得意の柔術と推理で解決していく中篇が文庫本1冊当たり5〜6話収録されたシリーズです。
各々の事件の展開→解決にも、サスペンス的要素と人間ドラマがあり、面白いのですが、こういったシリーズ物の良さは、シリーズ通しての登場人物たちの成長が共に楽しめる点だと思います。怠け癖があり、すぐに仕事をさぼろうとする伯父、口うるさいけれども根は良い叔母、遊び癖があったものの次第に女らしさをましていく、許婚?の伯父・叔母の娘等々。サスペンス的要素に加えこれら登場人物とのやりとりを通し、市井物としても楽しめる面白いシリーズです。
相変わらず女子の描写が良い

これは全四巻に渡る大長編である。ここまで読み切ればわかることだと思うが、家人への文句が多い登と憎まれ口を叩くおちえ、どうしてなかなか良い関係ではないですか。しかも何だか、おちえはどんどん可愛くなってやいませんか。用心棒日月抄の佐知にはかなわないにしても、これはこれでニヤニヤ。あ、お話としては、殺陣が柔術だというのがちょっと拍子抜けという感じ。でもハッキリいって面白いです。



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